AsiaPac x HKGCC インタビュー 2023 - 小紅書を名刺代わりに観光地として香港を売り出す
2 Oct , 2023
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香港総商会(HKGCC)の最新9月号のニュースレターでは、同総商会の会員でAsiaPac Net Media社CEOのダニエル・チャンが、小紅書を活用した観光地としての香港の売り出し方について論じています。

小紅書のオフィシャルグローバルパートナーとして、AsiaPacは2001年から中国本土のSNS市場で活動しています。インタビューでは、直近の観光客の消費傾向に加えて、小紅書のマーケティング戦略を成功させた香港の旺角(モンコック)にある5つ星ホテルの事例も紹介しています。AsiaPacの専門家チームがビッグデータを活用し、小紅書のトレンドトピックを特定することで、ホテルの閲覧数、ファンの数、全体的な認知度を大幅に増加させることを可能にします。

最新のデジタルマーケティング・ソリューションについては、下記インタビュー全文をお読みいただくか、こちらをクリック:https://rb.gy/ug10k (p.38-39).


小紅書を名刺代わりに観光地として香港を売り出す

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今年で10年目を迎える小紅書は、3億人のアクティブユーザーに支えられ、今後もその継続的な成長が見込まれている非常に影響力のあるSNSです。

香港総商会の会員であり、AsiaPac Net MediaのCEOであるダニエル・チャンは、中国本土のSNS市場におけるプレーヤーとして、長年にわたって急速な変化を目の当たりにしてきました。「小紅書のコンテンツは、生活の様々な場面をカバーするためにダイナミックに進化してきました。現在では、あらゆる年齢層の幅広いユーザーにとって、日常生活の百科事典のような存在となっており、人々のライフスタイルや消費における意思決定にますます欠かせないものとなっています。また、ほとんどのユーザーは、小紅書のコンテンツは他のSNSよりも信憑性が高く、信頼できると考えています。他のプラットフォームのユーザーが少なくとも6回関連するコンテンツを見てから商品を購入する傾向があるのとは対照的に、小紅書のユーザーはわずか3回関連コンテンツを見ただけで購買意欲をかきたてられます。」


ヘリテージ・シティ・ツアーの波に乗る

「かつて観光客は、高級品・ぜいたく品を買うために香港を訪れていました。」チャン氏は、観光客の消費嗜好は近年変化していると言う。歴史的建造物、デザインや独自スタイルのセンスが光る書店、カフェ、あるいは地下鉄の駅など、街の文化や遺産を紹介する体験型の発見ツアーに新たな関心が集まっています。「例えば、MacDonnell RoadやFife Streetなどの通りにある標識は観光客に大変人気です。」

中国本土の若い旅行者の多くは、香港に来る前にインターネットで街の攻略法や歩き方を検索していると彼は指摘する。初心者向けガイドやスペシャル・シェアリング・ガイドが特に好まれています。「例えば、若者は香港のテレビドラマや映画の撮影現場を訪れるのが好きです。香港のTVドラマや香港映画の日帰りツアーなど、自分で旅程を組む人も多いですね。」

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旅行者の好みに合わせて口コミで香港を売り込む

17万以上のブランドが小紅書にアカウントを持っており、その中には中国本土でのマーケティングを視野に入れた香港の有名ブランドも増えています。チャン氏は、彼のチームが小紅書マーケティング戦略を立案した香港の旺角(モンコック)にある5つ星ホテルの事例を紹介しました。小紅書にブランドのアカウントを開設し、「シーディング」(ヒット商品を推薦して購買意欲を煽ること)、インフルエンサーによるプロモーションサイトへの誘導施策なども実施。その中には香港での余暇の過ごし方に関するトピック掲載も含まれています。目を引く広告、キャッチフレーズ、ハッシュタグなどと相まって、これらの機能は検索ボリュームと全体的な認知向上に非常に効果的でした。

「わずか2ヶ月でこれらの投稿は11万回以上の視聴回数を記録し、ファンの数は1ヶ月で12倍に急増しました。」 チャン氏は、適切なプラットフォームがあれば、ブランドはターゲットユーザーの心理にコンテンツを徐々に植え付けることができ、口コミで売上を伸ばし、時間をかけてSNSのトラフィックをオフラインでの消費につなげることができると考えています。


「シーディング」とインフルエンサーマーケティングキャンペーン戦略の主軸

チャン氏は、中国本土のSNS市場が従来のテキストベースから動画へと移行するのを目の当たりにしてきました。インフルエンサーや一般の方がSNSで共有しているものは、真のパーソナルな体験だと彼は考えています。彼は、ブランドはインフルエンサーのバックグラウンド、ファングループ、プラットフォーム上での交流実績に基づいて、企業イメージに合った人を広告塔として選ぶことを提案します。また、ビッグデータを使って小紅書のトレンドトピックを特定し、流行りの投稿や人気の検索キーワードを使った売れ筋商品を作ることも可能です。「コツは、異なる顧客グループに向けてカスタマイズされたコンテンツを作成し、地に足の着いた分別のあるバズワードで消費者の琴線に触れることです。」

チャン氏は、SNSプラットフォームは商品ページにトラフィックを集めるショーウィンドウだと強調する。小紅書のブランドアカウントは名刺のようなもので、彼は、地元の観光に携わる企業がこのチャネルを活用し、観光地としての香港の認知度と人気を高めることに貢献できることを願っています。


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